「健康的に見られたい」

「美表情塾」メールマガジンを開けてくださってありがとうございます。

このメルマガでは、セラピストの出会いの中から
○笑顔の効果
○美表情トーク
○それぞれの笑顔ストーリー
などなどを月末に一度だけお届けしています。

横手に、珍しく雪が積もらなかった11月が終わります。
健康と健康的について考えた出来事がありましたので
少々長いですがご紹介します。

＝今月の言葉＝

お試し体験にお越しくださったY様は、私のひとつ年上57歳。
明るく軽妙な口調は、初対面のぎこちなさを解きほぐそうとの心遣いを感じました。

癖なのでしょう。
お部屋にお迎えしてから、カウンセリングの間もずーっと前髪を触っていらっしゃいました。

私「常に前髪を下ろされていますが、おでこが出るのがイヤですか」

Y様「おでこは髪で隠してきたの
　 　顔を隠したいから
　　 目立ちたくなかったの…」

私「現在のお顔の悩みはなんでしょう？」

Y様「目の下のたるみとくすみ
　 　それと、おでこと眉間のシワ…」

私「写真を撮らせていただきますが、おでこが出るように前髪をピンで止めてもいいですか」

Y様は、一瞬ひるむように表情が止まって
「ビフォーアフター、知りたいですものね」とおっしゃいました。

前髪を上げておでこが出現した時、私はなんとなく違和感を感じました。

これまでも、がっつり前髪でおでこを隠したタイプの方にも
おでこを出していただいています。
たいていは、前髪を上げると、そのおでこは
あまり日に当たっていないため、白くなめらかで
むしろ他の部分よりもきれいなくらいです。

ですが、Y様のおでこ、皮膚は硬くシワが刻まれていました。
そこに重苦しい陰のようなものが満ちていました。

私「施術をする前に、こうなりたいというイメージを聞かせてもらってもいいですか」

Y様『・・・健康的に見られたい・・・』

人あたりよく軽妙な語りをされるY様のこれまでのことを私は何も知りません。


ひとつ年上のY様の施術をしながら、数年前の自分のようだと思いました。

お顔につながる頭部・肩・首・脇など
どこもかしこも、鉄のコルセットをしているように硬く動きません。
呼吸が浅く吐き出しきれていません。
噛んでいない方の頬は、筋肉が動きをやめています。
年齢的に薄く柔らかくなった皮膚は、わずかに動く筋肉の上で支えなく弛んでいます。


声にしそうになった言葉を飲み込みました。
“ Y様は、今、健康ですか ”

『健康的に見られたい』

自分は今、健康だと思っているのに過去が顔に残っている、のならいいのです。

必死におでこを隠して、顔を隠して、目立ちたくなかった。
でも人からは健康的に見られたい、のなら
鏡に写る自分を、ご自分の良さを、しっかり自分の目で見てください。
健康な自分を見つけてください。
その言葉も飲み込みました。
数年前の私には、その言葉は強過ぎましたから。


施術中、触られた時の痛みやツッパリ感、左右差などに意識を向けながらの60分。

施術後、Y様は鏡を見る前に
目が開けやすい、顔が軽いことに驚いた様子。

おでこ全開のお顔を鏡に映して
「眉間のシワとほうれい線が薄くなってる。肌にハリが出てる！」と。


おでこに、身体に、染み込んだ硬さの原因は
今となっては関係ありません。
止まっていた硬い塊が、柔らかに動き出す
その感覚を知れば、自分の目で自分を見るようになれます。

お顔やお口の運動不足を解消して、動かし方を変えていけば組織は生まれ変わります。

自分を動かし始めましょう！

自分を自分の目で見ましょう！

健康になりましょう！


おでこ全開のままのY様と施術後のハーブティを飲みながら
前髪のスタイルをあれこれ模索したり
左右差を活かした笑顔の魅力を分析したり
私の数年前の写真をお見せして、変わったわねぇと言ったり。

そう、過去はもういいのです。

組織は動きたいと言っています。
もっと健康になりましょう！
もっと笑顔になりましょう！

まるで自分に言っているようです。


56歳の冬が始まります。
雪寄せ作業は、体力を自覚する時です。
さてさて、体力は増したかしら。
私にとっての健康とは、体力と持久力です。

健康的に見える人って、みずみずしさ、でしょうか？
滞らない・循環している、と言いましょうか、難しいですね。
　
健康的に見える人、ってどんな言葉ですか？

このメールに返信する形で、教えていただけるととても嬉しいです。

いよいよ師走です。
オミクロン型という新種が来るそうです。
と書いて、「ナマハゲが来る」的な表現を反省しました。
どうか、泣かされませんように。

今月も読んでくださってありがとうございました。
また来月、年末ギリギリに！