色白でキリッとしたお顔立ちの方が来られました。
40代前半のG様は、チラシを見たとのこと。
開口一番「顔が重いんです」
私「顔が重いというのは、いつから気になっていますか」
G様は、高校2年生の時から左の頬に違和感を感じていると。
きっかけは、左奥の歯の治療。
そして、押すと痛みのような感覚があり、年々増している気がする。
左が垂れているとも。
噛むときに痛みはなし。
肩こりのマッサージを2か月に1回行っている。
2年前から、お顔に電気鍼治療を月に1回受けている。
このようなことを話してくださいました。
私「それで、ご希望はどういうことでしょうか」
G様「顔のコリを取ったらどうなるのかと思って」
私「顔が重いと感じるのがコリなのか、他の原因なのか、知りたいということですね」
お話をしながら質問票に沿ってお悩みを伺いまいたが
シワもたるみも気に留めず、全くチェックがありませんでした。
確かに、お顔は張りがあってシワもたるみもありません。
私は電気鍼治療について「受けてどうですか?」とお聞きしました。
G様「1時間ぐらい顔がピクピクするくらいの電流です。
肌の張りが良くなったと思います」
施術中に感じたことをお伝えしながら、G様の感覚も伺いました。
お顔全体が硬く、特に左側は板状の硬い組織でした。
瞼も鼻周りも組織がピーんと緊張して、動きにくい状態でした。
G様の場合、
肌に張りがあってシワがないというのは
硬くて動かないという状態。
それを「重い」と表現されたのでしょう。
G様は、リリースしていくうちに
柔らかく動くようになっていく組織を確かめている様子でした。
重い、とおっしゃていた左側も動くようになりました。
目が開く、顔が柔らかい、口が広いと。
お顔に柔らかさが出たので、シワができることを伝えました。
施術が終わり、鏡を見てもらいました。
G様「優しそう、、、」
私「シワによってできた陰影を表情と言います」
「お口を大きく開けたりしてお顔を動かしていてください。
徐々に動くことに慣れてさらにコリが取れると思います。
これまで気になっていたお顔の重さがなくなっていくうちに
他に気になること見つかることがあります。
次回、そのことを教えてください」
左のお顔に大きなコリがある時、唾液腺も含めた組織が一体化しています。
そのことで、血行が悪くなって浮腫んだりするだけではなく
自律神経のバランスが悪くなり気分が沈みがちになります。
そのコリを“不機嫌の種”と呼んでいます。
G様の場合“不機嫌の板”でした。
シワがないことを美しいとするメディアの影響でしょうか。
シワができるから笑わないようにしているとか
張りがなくなったから何かを注射するような方法も試したいとか
ほうれい線はないほうがいいと思っているとか。