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メルマガではセラピストがお客様や出会った方からうかがった
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○美表情トーク
○それぞれの笑顔ストーリー
などを月末に一度だけお届けしています。
このところテレビや新聞などで毎日のように、お口の健康についての話題が取り上げられています。
”歯の健康習慣”でも”いい歯の日”でもないのにどうして?と歯科衛生士歴35年、かつてないことでかなり驚いています。
お口の健康をどのように感じていらっしゃいますか?
今月は「美表情塾」のお客様ではなく、「口腔ケア」の講座でのエピソードをご紹介いたします。
=今月の出会い=
65才以上の高齢者の集まりに参加されていた92才の女性です。
私は「これからも美味しく安全に口から食べるための口腔ケア」についてお話しさせていただきました。
「食べる」とは、口に食べ物を摂り込んでからゴックンと嚥下(飲み込むこと)するまで、とても複雑な動きをしています。
生まれたばかりは、反射によっておっぱいを吸うことはできます。
「もぐもぐ噛んでゴックン」は食べ物の硬さや形に合わせて学習したからできるようになるのです。
この食べるための機能「口腔機能」が衰えないようにしましょうという講話です。
口腔機能を「パ」「タ」「カ」と発声して、簡単にチェックする方法をご紹介しました。
「パ」は食べ物を口からこぼさない唇を閉じる筋肉
「タ」は舌先が上アゴに上げられる筋肉(食べ物をまとめたり、飲み込む時の舌の動きです)
「カ」は食べ物を誤嚥(ごえん)せずに食道へと送る舌の奥の筋肉
それぞれ、連続して10秒間に何回言えますか?というチョック方法です。
チェックするだけでなく、毎日発声練習していくと筋肉の強化が期待できます。
そこで、私は「最強のカの発声方法」をお伝えしました。
通常は、下あごも一緒に動いて「カ」と発声するのですが
舌の訓練なので、舌の奥だけを使って「カ」と言います。
口を開けてから、”のどちんこ”を塞ぐように舌の奥を持ち上げて、舌を離す時に「カ」の音を出します。
この動きがしっかりできれば、飲み込みの力が強くなるだけじゃなく、喉に詰まった物や痰が出しやすくなります。
この口を開けたまま舌の奥だけで発声する「カ」は、どなたも初めてで、最初は?の表情です。
私の舌の動きをお見せすると、ほとんどの方が「あ〜、そういうことね」とできるようになります。
92才の女性がおっしゃいました。
「私は大正生まれです。パタカって初めて聞きました。「カ」はできません」
少し聴こえは弱くなっていらっしゃいましたが、話をすべて理解されたからこその言葉と受け止めました。
それに、その言葉は明瞭でしたから、私は「できます」と言いました。
この方は、口を開けて、もぞもぞ舌が動いた後、しっかり舌奥が持ち上がって「カ」!
「できましたね」と私。
「92才です。初めて聞きました。初めてできました」と、はにかんだような笑顔。
この言葉に70〜80才の若い高齢者の方々から「負けられない」というつぶやきが漏れていました。
『92才で初めてできた』
長く生きて、時代が変わって、自分も変わって、
それでも何かができる自分と出会うことができるなら、
若くなりたいとはもう願わないなぁと、ちょっとホッとしたのでした。
そんな出会いが嬉しくて、今月のメルマガでご紹介しました。
長い文にお付き合いくださってありがとうございました。
あっ、そうそう
この講座、「パタカを毎日練習しましょう」と締めくくってはみたものの、反応はパッとしませんでした。
そこで、「特に”カ”は二重あごの予防になります」と言い添えました。
とたんに「毎日やる!」と熟女たち。
熱意に満ちて無事に終えることができたのです。
健康よりも美、なんですねぇ、いくつになっても。
”口腔機能向上”と”二重あご予防”とではどちらがやる気になりますか?
「美表情塾」では、滑舌が良くなった、唾液がよく出るようになった、のみ込みやすくなったという感想もいただいてます。
滑らかなお口の動きは、快適は生活と豊かな表情につながります。
雪解けて土や埃が舞い始めました。花粉もまもなくです。
アレルギーのある方は特に気をつけてお過ごしください。
私は、今週から鼻洗いと日焼け止めしています。
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