「美表情塾」メールマガジンを開けてくださってありがとうございます。
2020年6月30日、今年が半分終わります。
近所の神社で「夏越しの大祓」の行事があるそうです。
このメルマガを読んでくださっている皆様の
またお付き合いくだされる健康に感謝します。
今月も、「美表情塾」以前の免疫力にまつわる出会いをお届けします。
セラピスト中川は、歯科診療室で9年勤務した後、30歳の時
青年海外協力隊として西アフリカにあるコートジボワール共和国に派遣されました。
そこでは長年、蚊が媒介するマラリアで国民も隊員も苦しんでいました。
=免疫力との出会い③=
フランスを経由して、コートジボワールの空港に着いたら、ムッとした暑さがまとわりつきました。
そのまま、事務所のある(ちゃんと冷房の効いた)ビルに入るまでどこにも立ち寄ることはありませんでした。
任国での生活上の注意について、説明会の時の出来事です。
以下、事務所の方の説明。
マラリアの予防薬は、これまで「A」の1種類しか提供していなかったが
「B」が新たに提供できることになった。
ただし、「B」についてはまだ効果がよくわかっていない。
現時点でわかっている効果と副作用について説明するので
どちらを選ぶかは、各隊員が選択すること。
途中で変えても構わない。
「A」は、歴代隊員が長年使っているが、予防効果は3割ほど。
ほとんど副作用はないとされているが、胃が荒れて食欲が落ちるというケースもある。
「B」は、新しいだけに予防効果は「A」より高いと言われている、が、8割にはならない。
副作用ははっきりしていないが、悪夢を見るというデータがある。
マラリア蚊の特徴は、夕方5時頃から深夜にかけて活動する。
刺されるのは膝下との研究もある。
ちなみに、あるチーズの匂いに集まるという調査もあるらしい。
そのチーズは、足の臭いと似ているそうだ。
では明日、希望を集めるので検討しておくように。
『胃荒れか、悪夢か』11人の同期隊員は、しばし無言でした。
私は、右隣の竹工芸を教える隊員に「どうする?」と聞いてみました。
「・・・悪夢は、いや・・・」
確かに!
左に座っていた陶芸を教える隊員に聞いてみました。
「・・・悪夢、面白そうじゃん!」
確かに!
結局私は、どちらの意見も参考にし、予防薬は飲まないという選択をしました。
こういう時どうされますか?
私はそれまでの経験で自分のことを知っていました。
肝臓は強いけれど、胃が弱いこと、
8時間以上の睡眠が必要なロングスリーパーであること、
ダイエットのために油抜き食事をしたら、2か月で8kgダウンするものの
肌はカサカサ、蚊に刺されただけで化膿するようになること、
風邪のひき始めは喉が腫れること、
体力が落ちると、口唇ヘルペスができること、などを。
だから
胃荒れと悪夢で、体力が落ちることの両方を避けるという結論になったのです。
それでもって、マラリアの蚊は”臭い足に刺す”という説明でした。
私が毎日行った予防方法は「足を臭くしない」でした。
足が蒸れたら洗い、虫除けスプレー(日本製)を必ずつける
無駄に靴下は履かない、履く時は靴下の上からスプレーする。
徹底した「足を臭くしない」2年の任務が終わり、私はマラリアにかかりませんでした。
先輩・同期隊員が一度はかかるマラリアです。
後に私の配偶者となる農業指導の隊員は、3回かかりました。
免疫力というのは、体の中にあるけれど、勝手に働いてくれるものではないのですね。
免疫力を高める前に、免疫力の妨げになるようなことは避ける方がいいですね。
新型コロナウイルスへの対応は、国や社会が違えば異なっています。
自分の免疫力と出会っていて、その性格を知っているかによって
各人が自分の身と大切な方を守る方法はさまざまでしょう。
熱中症にも留意して、どうか安全にお過ごしください。
免疫力との出会い編は一旦終わりにします。
ちなみに、「B」を選んだ美容師の隊員は数日間の農村研修に行きました。
電気も水道もない村です。
悪夢はどうだったかと聞いてみました。
「すっごいいい夢見てたの。・・・目が覚めたら、土壁が真っ黒だったからおかしいと思って
懐中電灯で照らしたら、さーっと動いたの。無数の虫だったのよ。
目覚めたら、悪夢だった・・・・ってことね」
虫と不潔への免疫ができた出来事だったそうです。